コラボ Collab
2024.12.25
著名クリエイターとともに、新たなものづくりに挑戦!(第1回)
「えどコレ!」選定事業者と、第一線で活躍するクリエイターがタッグを組んで新商品開発に取り組むコラボレーション企画がスタートしました。それぞれの事業者が、優れた技術を活かして「えどコレ!」オリジナルアイテム制作にチャレンジ。新しい価値を創造していきます!
このたび事業者による新たなものづくりに伴走するのは、人気ショップ「無印良品」の世界旗艦店「無印良品 銀座」で副店長兼地域連携・地域マーケティング企画運営担当マネージャーとして活躍する柳俊輔さん。店舗内にあるサロンで定期的に開催しているトークイベント「Yanagi Bar」の店主でもあります。
柳俊輔さん
柳さんのチームに所属する中河拓夢さん
「東京で職人さんが減少しているなか、ここ江戸川区は昔から『ものづくりの街』として有名だと聞きました。今も現役で活躍されている熟練の職人さんから、家業を継いで伝統に新たな息吹を吹き込む若手生産者まで、幅広い層がここ江戸川区を拠点に活動しています。そんな事業者の皆さんの仕事現場に訪れて、新たなものづくりに取り組めることにとてもワクワクしています」と柳さん。
今回は「髙橋鉸工業株式会社」「篠原風鈴本舗」「株式会社縄忠」の3事業者がこの企画に取り組むことになりました。
早速、柳さんは、同じチームで活躍する中川拓夢さんとともに3事業者を訪れることに。
長年東京近郊で過ごしてきたおふたりですが、江戸川区に訪れる機会がほとんどなかったといいます。
はじめに訪問したのはヘラ絞り加工の髙橋鉸工業。
代表の高橋社長との挨拶が済むと、早速工場内を見学。目の前で披露される巧みな絞り技術や、あちこちに山積みにされている工業製品たちが、ことごとくおふたりの琴線に触れた様子。
ヘラ絞りの技術について髙橋社長(左から3人目)がレクチャー。柳さんたちからの質問が途切れることなく続きます。
職人さんによる力強い絞り加工風景。
現場視察終了後、早速ものづくりについての打ち合わせが行われました。柳さんたちの熱心さに触れ、髙橋社長からも「ご一緒するからには最高のものを作りたいですね」と期待の言葉が寄せられました。
活発な意見交換がこの後、どのようなプロダクトに結実していくのか、乞うご期待!
打ち合わせの様子。オリジナルで展開している「TASHIKA」ブランドには髙橋社長のアイデアがぎっしり詰まっています。
続いて訪れたのは江戸風鈴を手がける篠原風鈴本舗。300年の歴史をもつ江戸風鈴づくりをここ江戸川区で手掛けてきました。近年は外国人旅行者も多く訪れ、風鈴を購入するだけでなく、風鈴作りの体験を希望する方も多いそうです。
歴史を感じさせる佇まいが粋な工房。
江戸風鈴は、日本の夏の風物詩として長い間、涼しげな音を各家庭に届けてきました。柳さんたちを迎えた代表の篠原惠美さんは、風鈴の起源についてこう語ります。
「風鈴はもともと中国で魔除けの道具として生まれたので、昔は色も皆さんがイメージされるようなクリアなものではなく、朱色が強調された風鈴が多かったんです」
工房には大きさや形、色が異なるさまざまな時代の風鈴が展示されています。有名人もたくさん工房に来て風鈴づくり体験をされたのだとか。
朱色の風鈴は魔除け厄除けの効果があるといわれていました。
せっかくの風鈴を夏の風物詩としてだけではなく、その歴史も紐解けるような商品ができないか、と柳さん。篠原さんに風鈴の歴史やつくり方などを教わりながら、思案を巡らせました。
「原色の風鈴に、そのルーツとストーリーを感じます。風鈴のルーツに加えて、私が働いている銀座もイメージできる風鈴ができるとうれしいです」
「商品をお渡しする箱にもこだわりたいですね」と柳さん。
江戸風鈴づくりの特徴のひとつである「宙吹き」と呼ばれる技法を見学。
最後はしめ縄を手がける縄忠さんとの打ち合わせ。年末のしめ縄制作で多忙を極めているため、今回は小岩駅のカフェで担当の首代光信さんと打ち合わせを行いました。(なので打ち合わせ風景の画像はありません。ごめんなさい!)
しめ縄の歴史から現在のしめ縄の立ち位置、次世代への継承の難しさなどについてヒアリングしたおふたり。しめ縄文化を若い人へ継承していくことの難しさについては、店舗でもしめ縄の取り扱いをしている経験上、柳さんたちも痛感しています。そのことから、若いユーザーの嗜好や、興味関心を持つアプローチに着目した模様。
さてさて、どんな展開になっていくのでしょうか。
第2回は来年1月中旬ごろに公開予定。お楽しみに!